お知らせ イベント 2019.09.06
つつじ・しゃくなげフェア2019 俳句募集「受賞作品」
山のホテルの「つつじ」を兼題に俳句を募集しました。
高浜虚子に俳句を学び、自らも「巨陶」の俳号で句集を出す程であった岩崎小彌太男爵にちなみ、恒例となった俳句を今年も募集し、全国各地からハガキやインターネットを通じてたくさんのご応募をいただきました。
選者に中原道夫氏を迎え、厳正な選考の結果、最優秀賞、優秀賞、佳作を発表いたします。五・七・五のリズムから、旅の想い出や、山のホテルから臨む美しいつつじの姿を思い浮かべてみてはいかがでしょうか。
最優秀賞受賞作品《一点》
【選評】「押し花やつつじひとひら備忘録」
何年か前に、山のホテルに泊まりつつじを戴いて手帳に挟んだ。すっかり忘れていたのだが、それが今になって"ひらり“と栞のように出て来たという読み。花は乾ききっていたが、その日のことを鮮やかに思い出させてくれた一輪。備忘録とは忘れないためのものだが、押し花自体が備忘録になっていてシャレている。
最優秀賞賞品 | 山のホテル ペア宿泊券 |
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優秀賞受賞作品《三点》
【選評】「つつじ山想い出たちがかくれんぼ」
これまた微笑ましい句。この方も宿泊され、そのつどつつじ園を見て回って楽しんだよう。また同じ場所に立って眺めていると、過去の顔振れがひょっこりつつじの間から出て来るような錯覚を"かくれんぼ“と表現した。
【選評】「くちづけはつつじの蜜を吸うように」
初めてのキスはそうだった?余り強く吸っては驚かれる。そっと優しく、というのがコツと作者。確かにチュッと薄甘い蜜を吸うやり方と同じ。そうもう一度初めての頃を思い出して・・・。
【選評】「天国の先取りだねとつつじ園」
素晴らしい景色を未だ見たこともない天国に譬える。極楽もしかり。いずれはあの世に行って出会う景をひと足先に体験できた喜び。夏期限定の天国ですぞ。
優秀賞賞品 | 山のホテル ペアランチ券 |
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佳作受賞作品《十点》
佳作賞品 | 山のホテル オリジナル紅茶詰め合わせセット |
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選者 中原 道夫プロフィール
1974年 多摩美術大学卒業
1982年 句誌『沖』へ投句を始める
1984年 第12回沖新人賞受賞、同人となる
1990年 第一句集『蕩児』(富士見書房)により第13回俳人協会新人賞受賞
1994年 第二句集『顱頂』(角川書店)により第33回俳人協会賞受賞
1998年 俳句誌「銀化」主宰、2018年10月創刊 20周年を迎える
句集に「アルデンテ」「銀化」「歴草」「中原道夫俳句日記」「不覚」「巴芹」「中原道夫作品集成Ⅰ、Ⅱ」「天鼠(てんそ)」「百卉」「一夜劇」等。英訳 句集「蝶意」。
現在、新潟日報俳句欄選者、NHK-BS俳句王国選者、日本文藝家協会会員、俳人協会名誉会員などを務める。TV番組では、「今日の料理」「男の食彩」「新・日曜美術館」「俳句紀行五-七-五」「BS俳句吟行会」「BS俳句スペシャル列島横断市民俳句大会」(以上 NHK)、「タモリのジャングルTV」「ジャポニカ・ロゴス」など多数に出演。「NHKラジオ深夜便」NHK WORLD「HAIKU MASTERS」など。
ツツジを守ることがホテルの誇り。今年も爛漫と花を咲かせて。
雪や老齢のせいで枯れてしまったものを補うために補植が必要になることもあります。けれど、ツツジは環境が変わると、なかなか根づかず、しっかり根づくの は1割程度。しかも、樹齢70〜80年のものを万一枯らしてしまったら、元の姿に戻るまでに70〜80年かけなくてはなりません。男爵別邸時代から受け継 いだツツジを守ることはホテルの使命として、愛情をもって日々世話しています。